KJKさんは、ロンドン在住のご夫婦。ロンドンにある日本の会社でコンピューター関係の仕事をしています。妻はMac使い、夫はインターネットに強いという最強のサイバーカップル。
ちょっと違った角度から英国を見ることができるかもしれません。
(執筆:KJKさん。全23回の長編です)
第1回
ロンドンに来てから約1年半前、私たちはFLAT探しに悪戦苦闘していた。なかなか気に入ったFLATにめぐり会えず、やっとのことで見つけたKings Cross のFLATでの出来事だった。
私たち夫婦にとって今更ながら他人と共同で住むのはちょっとひいてしまうところがあり、希望として夫婦水入らずでいられるStudioか1Bed Flatを探していた。
だけどなかなか理想の物件が見つからない。
家賃が安ければシェアー、1Bed Flatがあったとしてもセンターからぐーんと遠くなる。
正直言って私たちの”理想”たるものはバカげたモノだった。
場所はセンターで、もちろん1Bed Flat。しかも庭付きで月£700以内。
あるわけがない。
この条件を日系エージェントに言うとまず笑われる。
「ないですね。そのような物件。ZONE3~4あたりでなら…」
そして、あきれられる。
「どこ探しても一緒ですよ」
そりゃそうだ。そんなことは知っている。
私たちは常識超えて掘り出し物を見つけようとしているんだから、この努力を買って欲しい。
そして、この努力も虚しく常識のある探し方をしようと考えてたある日のこと。
最後の掘り出し物を見つけに日系のエージェントに飛び込んだ。
どうせまた笑われるんだろうなと思いながら。
斜めに傾いた階段を上り中に入ると、机が2つだけ並んでいる。
私はその左側の椅子に座って理想のFLAT条件を勇気をもって発表した。
彼の顔には必死で探してくれいてる気配が感じられ、 ぺらぺらファイルをあさっている。
この人の心の中はどうなんだろう。私たちのことあほと思っているのかな。
そんな沈黙があり、予想通り「ないっすね」と彼は残酷にもそう告げた。
ふーっとため息をつき帰ろうとしたとき、 彼はかぼそい声でこういった。
「1Bedでグランドフロアー。月700でさっき電話が入ったばかりです。」
私の顔は赤面し、頭から湯気が出ているのかと心配になるほど興奮した私の横に座っている主人は冷静に対処していた。
でも、心の中ではドキドキしていたくせに。
この物件はまだファイルにしていない新鮮な情報だったのだ。
こんな素晴らしい条件を見逃すわけにはいかない。
エージェントにデポジットを払い、 即その大家に電話してアポを取ってもらうように手配してもらう。
そして、運命のFlatを見に。
けして有頂天にならず、冷静に判断する気持ちを忘れないように心がけ、 ドアベルを鳴らした。
玄関から顔を出したのは大柄なちょいと人相の悪い黒人だった。
名前はジョニー(仮)。
私の予想とは異なった人物だったので、ちょっと驚いてしまったが 冷静に取り乱すことなく、頑張って挨拶をし、 家賃のこと、支払いのことなど必要なことを話し合い、 難しい契約の話になると主人に任せ、 あっという間に、その黒人と契約を交わしてしまった。
ホールディングデポジットとして£700渡し、 念のためそこら辺にあった紙切れに何かあったときにためにとレシートとして、サインと受け取った金額を書いてもらった。
”これで安心だ” |
第2回
引越当日。
やっと念願の”掘り出し物”のFlatへ、心ドキドキわくわくさせmini cabを借りて引越開始!
夏にはお庭でバーベキューだね。
日焼けなんかするためにビーチチェアーみたいの買いますか。
たくさん、ハーブかなんか植えちゃったりして。
アフタヌンティーができるような、素敵な庭にもしたいな。
と、夢は膨らむ一方。夢を見るのはタダだから。
人相の悪い黒人のmini cabドライバーがこういう。
「kings crossかい。そりゃー大変なところに引っ越すなー。気をつけなよ。」
ムッとするご意見だ。
引っ越す先でそんなこと言われても、こっちは夢膨らましているんだから。
主人も同じであろう。
何が大変なのかと聞き返す。
「ひったくり、強盗、ドラッグ、娼婦なんてkings crossでは当然の事よ。夜は気をつけなよ。」
と、人相の悪い黒人ドライバーが教えてくれる。
あなたでもそんなに危ない場所なの。
でも、住んでしまえば都に変わる。
昔、私たちはBrixtonにいたことがあった。
やっぱりそこも評判は悪かったけど、なにもなく平和に過ごしていたのでkings Crossだってそんなもんだろうと思っていた。
Mini Cab、1往復で引越は完了し、 念願の庭付き1Bed Flatでの生活が始まった。
玄関入ったらちょっとした廊下があり左に行くとバスルームとベッドルーム、 右に行くとキッチンとリビングがありその奥に庭がある。
私たち2人にしてはちょっと広すぎる気持ちがまたうれしい。
あんなにあった荷物も、あっという間に隠れてしまい、 ケーブルテレビが入っているのに感動し、Simpsonを立て続けに見てみる。
通勤には歩きとバスを使い、スーパーも歩いていける距離にあり最高であった。
暖かくなってきた頃、ジョニーを呼びつけ友人たちにも助けを借りて大量の汗をかきながら夏に向けて、庭の手入れを始めた。
さわやかな汗が額を通り過ぎ、スコップ片手にコーラをごくごく飲む。
庭にいるみんなを太陽が焦がしていた。 主人とジョニーもいい感じで仲良くなっている。
バーベキューをする日が待ちきれない。
壊れた冷蔵庫もすぐに新しいのを持ってきてくれる。
BEDも新品にしてもらった。
いい大家じゃん。
そんな生活が2ヶ月くらいたったある晩のことだった。
夜遅く、ドアベルが鳴った。 |
第3回
「ジョニーに遭いたい」と誰かが訪ねてきたのだ。
夜11時過ぎているし、何か事件に巻き込まれたらと、主人は私に言う。
おろおろしている私を後目にし、主人はのぞき窓覗いた。
そこには落ち着きのない大柄で初老の男性が立っていた。
恐る恐るチェーンをかけたままドアを開けた。
「ジョニーは居るか?」とぶっきらぼうに質問してきた。
ジョニーは大家だからここには住んでいないよと言うと、 突然IDを出して、「私は区から派遣され、住居の調査をしているマーク(仮)というものです。ちょっとお話を聞きたいから上がってもいいですか?」 と、これまたぶっきらぼうに言ってきた。
怪しい、怪しすぎる。こんな遅くに何事だ。
私は疑うことだけは疑ったけど、マークの持っていたIDで安心し、主人もこれまた冷静にマークに挨拶をしていた。
お人好しの私たちはさっさと奥へ招き入れ、話を聞くことにした。
その大柄のマークは正座をし床に座った。
ソファーがあるにもかかわらず。
マークはたくさんの資料とともに本来の目的の話題に突入した。
事細かに契約した日や家賃支払い方法、大家の背格好等を聞いてきてた。
私たちも必死で、これでもかとマークに耳を向け、聞き、答え、 主人の素晴らしき記憶力のおかげで大体答えられたが、 英会話学校よりもハードな時間が流れていった。
なんでこんな質問するのだろうと時間が経つにつれ疑問も湧いてくる。
もしやこのおっさん、なんらかの詐欺を働くつもり? そういえば怪しいこの人。
また、私は疑うことだけは疑ってみる。
主人は必死に質問に答えている。やはり一家の主なのだ。
マークが来た目的は私たちとおしゃべりしに来たわけでも、 住居の調査をしに来たわけでもなかった。
マークは聞きたいことだけ散々聞き終わってから、 私たちに自分の正体を証した。 |
第4回
インベスティゲーター。耳慣れない言葉だ。
マークはカウンシルから派遣された調査員。
この辺りでのFlatの又貸しがないか調査中だった。
私たちが借りていたFlatはカウンシルFlatで ジョニーは安い家賃を区に払い、私たちからはその3倍近くぼったくり、甘い汁を吸っていた。そりゃー優しかったわけだわ。
それに大家が一緒に住んでいなければFlatの賃貸行為は違法になるという。
それが今、私たちの証言で裏付けされたのだ。
なんだかわかんないけど、冗談じゃない。
私はパニクッた。主人も目を見開いている。
信じられない出来事が起きてしまった。
私たちは悪くない。お金を返してほしい。
すぐに鍵を替え、ジョニーとコンタクトをとらず、もし何かあったらポリスを呼んで、このことはジョニーに伝えてはいけない。必要な書類はマークが証拠書類として区に提出し、裁判沙汰になるかもしれないと、区から派遣された使者はこういった。それで私たちは2ヶ月以内にまた引越をしなければならなくなった。
”ポリス”、”裁判”という言葉に異常に反応してしまった私は mini cabドライバーの言っていたこと、様々な悪い情報や噂などが頭を過ぎり不安と恐怖で一杯になった。
Bath roomの床を一生懸命掃除したことに後悔をし、Simpsonが見られるケーブルテレビに悲しみを覚え、汗水垂らし、腰の高さまで伸びきった雑草たちを、日焼けとともにバーベキューする事を楽しみにしていてくれた友人たちの気持ちも報われぬまま、夢に見ていた憧れのFlatを手に入れて数ヶ月と経たないうちに、 短い初夏の思い出になってしまった。
そして、この一瞬から悪夢が始まった。 |
第5回
私たちはマークの言われた通りに行動を起こした。
大家には一切知らせず、鍵を替え、電話はなるべく留守番電話にしておいた。
ジョニーは2週間に一度、私たちに電話連絡を入れて自分のレターを取りに訪れる。
最近では先週末にレターを取りに来ていた。今度来るのは来週だと思っていて、ジョニーからの電話だとは全く思わず、うっかり受話器を取ってしまった。
その電話のジョニーは苛立ちさえ伺えるほどの声でぶつぶつ用件を言った。
その内容によると、取りに来るはずのない今週末にレターを取りに行くから用意しておいてくれってジョニーが言った。
それと、家を売る事になり人連れて行くからよろしくと。
家を売る?なぜ家を売るのか。しかも突然決めたみたいに。
まだ数ヶ月間、私たちとの契約が残っているのに、家を売りに出すのはおかしいし、マークが言うにはこのカウンシルFlatはジョニーが買い取った訳じゃないから、売ることはできないはずなのに。
となると、一体…
私たちの余計な心配が始まった。
ジョニーが人を連れてくると言ったのはただの口実で、調査が入ったのに気付き何らかの証拠隠滅を謀ろうとして、電話をしてきたんだ。そして、荷物をすべて持ち運び、私たちも消されてしまうのかなんて想像したりした。単にテレビの見過ぎかもしれないが、私たちの想像は脹らみ不安の種をたくさん心に植え付けていった。
ジョニーがくる。
その土曜日の夜。
電話が鳴った。何度もなった。
電話が鳴るたびにビクついていた。
こんなに怖がることもないのだろう。
さらっと手紙を渡し、売却するっていう人に部屋を見せればよかったのだろう。
でも、そんな芝居を打っている余裕はなかった。
もうこうなったら、現実逃避しかない。なにも聞かなかったことにしよう。
誰も来ないし、何もなかったって。もう完全に無視。
考えたって、どうしようもない。
とりあえず、なるようになれ。 |
第6回
そしていつものようにゆったりとした日曜日が始まった。
心の中にちょっとした不安はあるけれどそれを除けばいつもと変わらぬ日曜日。
パジャママのまま、ぐだぐだしていた。
その日、私たちはなぜかジョニーがくるなんて思っていなかった。
前回あったジョニーからの電話以来、誰からの電話にも出ず、やつとは一切コンタクトをとらなかった。それでお気楽ご気楽な私たちは、ジョニーがうちに来るのをあきらめたのだと勝手に想像してしまった。いやなことは忘れてしまえ。
いきなりだった。
誰かがブザーを何度も鳴らし、ドアをたたく。
そう、やつが来たんだ。
その音に怯えた私たちはさっきまでの幸せは消えてなくなり、完全居留守状態に突入した。
ドア越しに詐欺を企むジョニーは女の人と話している。
第2のカモだ。この人に家を売るつもりらしい。
私たちが居ないことを確認し、鍵を開けようとしているが鍵は替えているので開くわけはない。
とりあえず、彼らは2階にあがっていった。
同じ間取りだからということで上のFLATを見せていた。
かすかにだけど、壁に耳を当てると話し声が聞こえてくる。
上に住んでいたのはジョニーの友人だった。
女の人は帰り、ジョニーがまたやってきた。 鍵が変わっていることに気がつき、かなり怒っている様子が伝わってくる。怖くなってマークに連絡し、1時間はかかってしまうがそちらに向かうからと言う返事で、もう少し頑張ってみようと、ジョニーが今にも入ってきそうなFLATの中で私たちは静かに待った。
どうにかしてFLATの中に入ろうとジョニーはドアを蹴破らんとばかりに頑張っている。今、「ハローっ!眠ってて気がつかなかったの~」なんてのんきな顔して出ていったら、あのでかい図体の黒人に首根っこ捕まれて投げ飛ばされてしまう。
主人だって殴られるのは確実だ。 カーテンを閉め切ったFLATの中で私たちは恐怖と戦いながら、マークが来るのを待った。その間にもジョニーは暴れている。
この時点ではジョニーは私たちが中にいることを知らない。
あまりにも怖くなったので、主人がもう一度マークに電話をした。
マークは、今ジョニーに電話してFLATの件を確認するからちょっと待っててくれと言って電話を切った。
今そんなこと確認したら、ジョニーは逆上してしまうのではないかと、不安が過ぎった。
玄関の向こうでジョニーがマークからの電話を取り、話しているのが分かる。
ジョニーはこの時点でマークという存在を知る。
何が起こったのかジョニーなりに想像し、家の中にいないとまずいと思ったらしく、今家の中にいてジャパニーズと一緒にいると嘘を言い出した。マークは私たちのことをジョニーに話してしまったため、この時点で私たちが完全に家の中にいるのがばれた。 |
第7回
ジョニーは怒り狂った。
ドアを叩き、叫んでいる。そして走り回る音。
とりあえず鍵は替えてあるし、入っては来れないからと主人は冷静に言った。もうマークがくるのをひたすら待つしかない。
階段を上に上がる音が聞こえ、一瞬落ついたと思った瞬間だった。
庭で、ずるずるずる、どすーんって音があった。
その後すぐに庭の窓ガラスが大きく音を立てて割れた。
ものすごい剣幕でジョニーが割れた窓から顔を出し、何があったんだ、何しているんだって怒鳴っている。
主人も突然のことに神経を逆なでされ、なにやってんだ、騙しただろう!などと叫び返し、とっくみあいの喧嘩になりそうな時、 ジョニーは庭にあったシャベルを片手に、もっとガラスを割り家の中に入ってこようとしていた。
主人は殺気を感じ、叫んだ。
「逃げろ」
ジョニーが入って来れないように鍵を掛けていたせいで手がふるえて鍵を開けることができない。冷静にならないとと思って、落ち着いて鍵穴に鍵を入れ玄関を開けた。
私たちは夢中で着の身着のままみぞれ混じりの外に飛び出した。
主人は携帯で999に電話をし、事情を説明しすぐに来てくれと興奮気味に伝えたけど、どこまで本気にしてくれるか分からなかった。
マークにも近くに住んでいる友人にも電話を掛けた。
運がいいことに、裏が警察署ということを思い出し、助けてもらいにいった。
そこの警官に、事情を説明し、やつは今FLATの中にいるから来くださいと頼み、一緒にFLATの近くまで恐る恐る歩いていった。
2階の窓からは上に住んでいる住人が携帯でスパイ活動をしている。
そしたら、後ろからパトカーがやってきた。
さっき私たちが呼んだパトカーだ、と思っていたら、近くで爆弾騒ぎがあり行かなければならない。そちらの方が重要なので他の警察を呼んでくれと言って、やっと捕まえた警察官をさらっていってしまった。
「死んでからでないと事件にしないの」と、疑問を持ってしまうような警察の態度に腹を立て、また振り出しに戻った。 |
第8回
ジョニーが入ってきてから20分が過ぎた。
途方に暮れていて、まだ、現実だとは思えない。
友人が助けに来てくれた。
友人の奥さんがもう一度、警察を呼んで来てくれて、警察官2人と主人と友人でジョニーの立てこもっているFLATへ向かった。
警察官がドアベルを鳴らすと、チェーンを掛けたままジョニーがドアを開ける。まるで住人みたいな顔をして。 警察官が中に入りたいとの要求にいやいやジョニーはチェーンを外した。
私たちも警察官の後に恐る恐るついていった。
緊迫した部屋の中で、彼はカーテンを閉めて不法侵入の事実を隠そうとしてたけど、部屋中に飛び散ったガラスの破片は凄惨さを物語っていた。
無理矢理割れた窓から入ってきた時に、右手の甲をガラスにえぐり取られたらしく、そこら辺が血だらけで血の固まりが落ちていた。
そして警察が彼に尋問を始めた。もちろん彼はネイティブスピーカーなので、嘘がつける。「俺の家にいて何が悪い」なんて言っていたら。
警察がくる間にジョニーは彼の兄や友人に電話で助けを求め、大柄な黒人が数人FLATにやってきた。
彼らはとりあえず警察官を帰らせようと、必死になってジョニーの弁護をしている。ジョニーは興奮が収まらないのか、私たちを見ると逆上した。これを見ていたジョニーの兄は何も言うなと彼にささやく。
警察官はなかなか事態が飲み込めず、誰の証言を信じていいのか判断が付かない様子だった。私たちの拙い英語では、正確に説明することができなかった。
そんな状況の中、やっとマークが来てくれた。
マークは事の成り行きを見て、驚きを隠せない顔をしながら警察に事情を話した。
緊張が説きほぐされたのか、私はマークの顔を見た瞬間、涙が一気にあふれ出した。今までの恐怖や不安が一気に涙となって出てしまったのだろう。
結局ジョニーは逮捕され、囚人護送車みたいな車に乗って消えていった。
その後警察による、現場検証と、事情聴取が始まった。
警察が数人来て、現場の写真を撮り、私たちは事情聴取された。事件の経緯を事細に聞かれた。
その後私たちはそこに住んでいられなくなり、意気消沈している私と今後の事を考える主人は、友人の助けにより夜逃げのごとく荷物をまとめて憧れだった1BedFlatを後にした。
あのとき、彼らの助けがなかったら私たちはどうなっていたのだろう。
この場を借りて、お礼を言いたい。本当にありがとう。
事件があった翌日から一週間私たちは会社を休み、 まずこの物件を紹介したエージェントに行き事情を話し、 電話でマークから詳しく説明してもらい最初に払ったデポジットの一部を返してもらった。
マークからは事件後の進行状況を電話で聞く。
あの部屋は、警察によって封鎖されているはずなのに、また誰かが庭から進入した形跡がみつかったということも聞いた。
あのまま、あそこに住んでいたらと思うと、ぞっとする。
FLAT探しは慎重にを合い言葉に、またゼロからのスタートだ。
それから1ヶ月半が過ぎた頃、一通の手紙が届いた。 |
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