中世の美術に興味があるので美術館に行くと中世のセクションをメインに見ることが多いのですが、さすがにアカデミア美術館、もう中世たっぷりでお腹いっぱい感。
イコンは普通の人間と区別しなくてはいけないということで可愛くないものがいっぱい。

そしてキリスト教関係の美術を見ていつも思うのが聖人の知識がないとわからんものが山ほど。
ベニスには教会とは別にスコーラ(同信会)というものがあり、出身地で集まったり、職業別に集まったりしていて、聖職者ではない貴族や一般市民が運営する組織で、そこを飾っているのが美術館に作品が所蔵されている画家のものであったりします。
お金があったところは当時の有名どころにドーンと頼んだのでしょうね。ベニスの美術の主要なパトロンであったそうです。
同信会のほうが教会よりも小規模なので作品との距離が近かったりします。
ここ(Squola di San Giorgio degli Schiaavoni)を飾るのはカルパッチョ。ドラゴンを退治する聖ジョージ。(イギリスの守護聖人ですね。でもギリシアの人だそう。そして日本的観点から言えばドラゴンが小さい)

食べ物の方のカルパッチョは、画家の生の牛肉にパルメザンチーズをかけたのが好きだったから、とか、彼の絵の独特な赤から名前がつけられた,とかいろいろな説があるようです。