「暮しの手帖」社に遊びに行きました。
通りの名前が素敵です。

「暮しの手帖」社に遊びに行きました。
通りの名前が素敵です。
開発目覚ましいキングスクロス(駅はハリーポッターで有名ですね)ですが、昔の19世紀のガスホルダーが住宅になってます。
私は昔練馬区に住んでいたので谷原のガスタンクをときどき目にしておりました。
ガスタンクを支えるホルダー部分を生かして住宅にするって「イギリス人て変」とお思いでしょうが、実はこのガスホルダー指定建物なので取り壊すわけにはいかないのです。
で、それをキープしたままアパートを作るということに。
場所柄交通の便も大変良いので、高級アパートです。キングスクロスと隣接するセント・パンクラスの駅には地下鉄が6本、地方に行く線が5本、そしてユーロスターが通っています。
私が最初ロンドンに来た時このキングスクロスの近くに住んでおりました。当時から交通の便はよく、ユーロスターが来ることはもう周知でしたが、実はキングスクロス、売春とドラッグで悪評が高く意外と安かったのです。その場所を知っているイギリス人にはそこに住むことを止められたりしました。その反面その辺に住んだことのある人には大丈夫よ〜と言われましたが。
問題なく楽しく住んでおりましたが、その周辺の学校のレベルはよくなかったので、子供が生まれたのちに引越しをしましたが、子供がいなければそのまま住んでいても構わなかったと思います。
そして、ユーロスターが来た後、放置されていた鉄道関係の土地ががんがん開発され、今ではものすごい勢いです。
ガスホルダーのアパートもそんな開発地のまっただなか。
ホルダーの一つは公園になっています。鉄柱の飾りが19世紀.
柱的なものを拡大すると鏡になっていることがわかります。結構凝ってます。
遠景からみたアパート。手前のコール・ドロップ・ヤードにいろいろなお店が入ってます。
萩尾先生に関するツイートを見ていたら、トークの内容が知りたい!!という声がありファンの方はそうだよな、と、私の雑な雑記を申し訳なく思い、覚えている限り足してみます。
基本はこちらをご参照ください。ありがたくも許可をいただけたのでリンクを貼ります。https://www.hagiomoto.net/news/2019/05/post-317.html
大使館でのトークでも、JAPANHOUSEで使った素材を使ってほぼ同じ内容のお話だったのですが、おお〜と思ったのがアランがおじさんを突き落とすシーン2頁分(上記のリンクにその箇所が載っておりますのでご参照ください)のこのアランのバックの線は彼の揺れ動く心を表しているそうです。そして、突き落とされたおじさんを中心にぐるぐるっと線が旋回しているとのことです。
また、「柳の木」はほぼセリフがないので日本語を使わない人でもわかりやすいのではないかと思います。舞台のように同じ柳と女性がいつも出てくるけれどバックは少しずつ変化していくという試みをやってみたくて1頁2コマでお描きになったそうです。
女性は変わらないけれど柳の木は大きくなり選定もされ、柳のある土手もいろいろ変化が見られ時の流れを感じることができます。どうして女性は変わらないのか?というのが最後には明らかになります。あることを受け入れることによってそれが心にとどまる、という先生の説明でした。このテーマは全世界共通ではないでしょうか?夫(イギリス人)が大英博物館の先生の原画の前で見知らぬ人と何かしみじみと語り合っていたのが印象的でした。
また、参加者の質疑応答になぜか私も混ぜていただき、「先生の描かれるキャラの動きは時として非常に軽やかでまるで重力がないかのようにも思われます。JAPANHOUSEでイギリスの妖精のことに興味があるとおっしゃられておりましたが、その軽やかな動きは意識的に描かれているのでしょうか、それとも自然にそうなるのでしょうか?」という質問をさせていただいたのですが、「心は軽く体を抜け空に舞い上がる」(玖保要約。もっと長いお答えでした。でもメモ取ってなかった)という大変詩的なお答えをいただきました。やはり先生は人間を超越されていらっしゃいます。地面に足が着いてらっしゃらない(悪い意味ではなく)と言われても私は信じます。先生には人には見えない羽があるのです!!
大使館のあげたyoutube貼ります。私も終わりの方でちょい見えます。
ロンドンでの萩尾先生の最終イベントは日本大使館でのトークでした。
担当編集者、F・Aさんに加え、陶芸家のほそのひとみ(情報が英語なので漢字がわからずすみません)もトークに参加されました。トークを仕切るのは大英博物館のニコールさん。彼女は今回のMANGA展のキュレイターでもあります。
トークの内容はJAPANHOUSEでのトークと同じく先生が今回出展された原稿、「柳の木」豪華全20ページと「ポーの一族」2ページ(アランがおじさんを突き落とすシーン)の先生による解説です。同じ内容でも場所が変わるとちょっと中身が変わってくるのでありがたし。
今回の大使館でのイベントはセキュリティーのため個人の写真撮影禁止。
しかし!!
控え室をお訪ねしたときに写真を撮ることができました。しかも、先生とのツーショットも。家宝です。転げ回ってじたばた「ちょ〜うれし〜!!」と叫びまわりたいところを大人の態度でぐぐっと堪えました。それでも口がにんまりしてます。
これで私のロンドンでのミッションは完了。
先生は今頃ノリッジでワークショップをなさっているはず。すみません、先生!ノリッジまで追っかけてゆけなくて。(呼ばれていないけど)
ノリッジに薔薇の綺麗なお庭があるらしいので、私のイメージでは先生は薔薇に囲まれてワークショップをなさっています。
完
今回は追っかけるというより、ホテルまで参上してお昼にお連れし、そのあと大英博物館までお送りするというミッション(と勝手に心に決めてる)です。
キングスロスの裏側にあるグラナリー・スクエアの Caravanに予約を入れました。
その名の通り穀物倉庫だった建物にセント・マーティンという美術学校とレストランが入っています。並んでスーパーマーケットのウェイトローズがあったのが、皆様には大変喜ばれました。うれしい。今までお土産探索するお時間もままならなかったようです。
食後のカプチーノの向こうに萩尾先生。
カプチーノの味が200いや300%増しです。
漫画家になってよかった。F・Aさんが担当してくださってよかった。ロンドンに住んでてよかった。
レストランの周辺で写真撮影をスタッフの方に指示する萩尾先生。指示の仕方が大変的確。
一瞬くつろぐ編集者F・Aさん。今回の大役大変お疲れ様です。
さて、ロンドンの最終イベントは日本大使館でのトークです。
もちろん追っかけます!
追っかけ2段目は大英博物館で開かれるMANAGA展のレセプション。
大盛況で500人くらい人がいたのではという噂でした。大人気だったHOKUSAI展200人を上回る人数です。
先生は大変素敵なお着物姿だったのですが、お写真を撮り損ねました。
追っかけ失格です。
展示は小学館、講談社、集英社、白泉社の数社連合。日本では見られない展示です。ジャンル分けも少女漫画、少年漫画、青年漫画と分けがちな日本とは全く違う視点。
会場でご自分のイベントのためにロンドンにいらしていた手塚眞さんに遭遇。(20年以上ぶり!!)
ウルトラボックスのジョン・フォックスさんを紹介していただきました。
赤塚不二夫先生のお嬢さん、赤塚りえ子さんにもお会いすることができ、大変得した気持ち。
日本の至宝、萩尾望都先生がロンドンにいらっしゃいました。大英博物館で行われる MANGA展関係のイベントに出演されるためです。
同行するのは私の担当編集者だったF・Aさん。
先生とのトークででかく名前も載っています。
私が担当していただいたときは入社したての初々しい頃だったので、なんか、感慨深いものがあります。
「Aちゃんも立派になって〜。ねえ?まあ」と親戚のおばさん気分??
最初のイベントの場所はJAPANAHOUSE。早めに駆けつけると、なんと3番!おかげで壇上真ん前に陣取りすることができました。会場は満杯で大盛況でありました。先に到着していた方も日本人で、もちろん萩尾先生の大大ファン。ワクワク感を共有できて楽しい。これが追っかけの楽しさでしょうか?
トークの中で、先生はアン・ライスの『インタビュー・ウィズ・バンパイア』が出てきたとき「あ、主人公の年齢をもっと上にしておけばよかった」と思われたということについて言及されてましたが、永遠の14歳のバンパイアの悲しみが少女たち(だと思います。勝手に決めたけど)の心を鷲掴みにしたのです。
そしてあのとき、新しいヴァンパイアものとして『インタビュー・ウィズ・バンパイア』は脚光を浴びていましたが、「ふん!私たちにはもっと先に『ポーの一族』があるのよ」となんと誇らしかったことか。
時間が押して質疑応答の時間が短くなってしまったのはちょっと残念ですが、参加者の反応は上々でした。
先生!本日の大英博物館のレセプションも馳せ参じます!